【その場でできる工夫を、ひとつずつ】
訪問看護では、一般のご自宅で生活されている方だけでなく、施設に入居されている方にも訪問し、体調や生活の様子を確認しています。施設のスタッフの皆さんとも情報を共有しながら、その方が安心して生活できるよう支援しています。
この日の訪問では、施設に入居されている方のもとへ伺いました。
ご本人からは、「今日の訪問マッサージで痛みが少し楽になった」とのお話がありました。一方で、施設のスタッフからは、訪問マッサージのスタッフより「足が上がらない」と報告を受けているとの情報がありました。
その後、医師から「左下肢に体重をかけないように」との指示が出ていることを確認。看護師から施設スタッフへ注意点を説明し、周知をお願いしました。
さらに、日常生活の中でも注意していただけるよう、看護師がその場で簡単な張り紙を作成。
ポータブルトイレに、「左足、体重をかけないでください。排便時もポータブルトイレを使用してください」と掲示し、ご本人にも改めて説明しました。
一見すると小さな工夫ですが、実際に生活する場所に注意点を分かりやすく掲示することで、ご本人だけでなく、関わるスタッフにも注意点を共有することができます。
痛みが続くことで、今後ADL(日常生活動作)の低下も予想されたため、早めに入院できるよう調整を進めることになりました。
ご本人にも、早めに入院したほうがよさそうであることをお伝えすると、「そうやな」と同意されました。
訪問看護は、決められたケアを行うだけではありません。その日の体調や生活の様子、周囲からの情報などをもとに、「今、何が必要なのか」「どうすれば安全に過ごせるのか」を考え、その場でできることを一つひとつ実践していくことも大切な役割です。今回のように、看護師がその場で作った一枚の張り紙が、安全な生活を支える一助になることもあります。
これからも、ご本人の思いや生活を大切にしながら、施設のスタッフの皆さんと連携し、その方らしい生活を支えていきます。
